ウィザードリィの夢魔
最近プレイステーションのエミュレーターというのがあるのを知り、中古のディスクを買ってきて「ウィザードリィ」をやっているのですが、その「ウィザードリィ」の中でも一、二を争う人気のモンスター・夢魔。これ、露出度が高いからというよりは、「かっこ良い」ことの方が重要なのではないかと思うのです。その証拠に、同じ末弥純さんデザインの官能系モンスターでも、「災禍の中心」に出て来る美女(野獣と対になってる奴)なんかは余り話題になっていません(検索してみても、意外に引っ掛からない)。これは美しさはあっても、かっこ良さが足りないからではないでしょうか。他に「狂王の試練場」から登場する尼僧がありますが、こちらはかっこ良くて美しいところまでは行ってるんだけど官能性がありません(それにあれ、PC-98などのファミコンより前の機種では、他の僧侶系と同じ、どう頑張ってもお爺さんにしか見えないキャラの絵を使っているんですよね)。つまり、この夢魔は、美しさ、かっこ良さ、更に官能性を併せ持つが故、あれ程人気があるのではないかと。「デビルマン」に出て来る死麗濡ですね。
ということで、もしかしてフィギュアなんぞがないかなあ、と思ったのですが、昔メタルフィギュアが出ていたくらいで、これはもちろん絶版。やはり、作るしかないようです。
素体は、TBリーグの1/12を使いました。これ、関節が見えないので気に入っています。ただ、余り店頭で売ってないんだよな。秋葉原からもなくなってしまった。仕方なく、通販です。
で、まず顔ですが、一から作るのはとても無理なので、素体の顔を書き換えます。元は左のようなので、怪物感は全然ありません。そこで眉毛を鑢で落として釣り上げたのを書き加え、目を赤く塗り潰します。最後に唇を薄笑いのように引き攣らせて完成。小さいので苦労しました。
それよりも苦労したのは髪の毛で、まず元の毛は黒くて短く、染めるのも無理です。そこで全て抜いてしまい、こういった人形製作材料の店で赤いのを買ってきて着けようとしたのですが、鬘にするにも帽子がないので、仕方なく縛って纏め、両面テープで貼りつけただけです。もう少し形が整えられればいいのですが、ドライヤーを使おうが水をつけて乾かそうがうまく行きません。翼や脇に挟んだりして何とかやっつけましたが、出来は今三つくらいだなあ。
一番「作った」と言えるのは、背中の羽根です。まず針金で何となくの形を作り、半田付けで骨組みにします。その後樹脂粘土で太くして、乾いたら白く塗って骨らしく。それに透明粘土を被せてから、緑と青と赤の透明塗料で重ね塗りしてみました。ただ、直接素体に取り付けるのはどうかと思ったので、実は後ろからスタンドと磁石で立ててあるだけです。
最後に色々整えてケースに入れ、鬼火を刷った蓋を被せて出来上がり。蓋を透明のままにすると現実の天井が見えてみっともないし、鬼火はどこから見ても構わないわけだから、上に刷っても様になります。余談ですが、こいつはダメージが少ない割に経験値が高いので、別の意味で人気がありますね。
で、下から電飾したので不気味な感じが出ました。背景には自分で撮ってきた洞窟の岩の写真に、例のドラゴンとロゴが被せてあります。本当は夢魔が出て来るのは「ワードナの逆襲」からなんですが、どうもあの箱のデザインはださい。さればとて、「狂王の試練場」のパッケージそのままだと全体が黒いので、羽根が見えません。岩の写真と重ねたのは、これが見えるようにするため。後、手前に立っている剣はSF大会のディラーズルームで買ったものです。ちゃんと金属製。もちろん、刃はついていません。一応、エクスカリバーかカシナートの剣らしく見えるでしょうか。
さて、やはり毛髪がザンバラなのが問題ですね。どうすれば整うのでしょうか。