東京ドームホテルにある無用空間です。左側にも似たようなのがありますが、こちらはエレヴェーターにつながっている。もしかすると掃除のためなのかも知れません。下のように柵で塞いでしまえば、いよいよ「あれ」なんですが、惜しい。


 この写真、こちら側から見てもよくわからないと思います。見た感じは、ただの柵みたいですね。でも、角度を変えてみると何だか奇妙な物である事に気がつきます。

 このように、この柵は塀の直角の部分に出来た無駄な空間をつぶすために立てられています。しかも丁寧にコンクリートで塗り固められているのですが、考えてみれば何もこんなことをしなくても、この行き止まりにぶつかって困る人なんかいるわけがありません。これは絵に描いたような超芸術ではないか?
 ちくま文庫版の「超芸術トマソン」の162ページにある「高田のババ・トライアングル」と同類ですね、これは。家の近所(といっても500メートルくらい離れてるけど)でこれを発見した時は、思わず微笑んでしまいました。この辺にもいるのか、超芸術家が――というわけで、車でわざわざ遠回りをして写真を撮りにいったのでありました。


 上と同タイプですね。やはりわざわざこの空間を仕切らなくても、ここに迷い込む人はいないでしょう。おそらくは、歩道じゃないところを歩かないようにするという意味がありそうですが、それだとこちら側だけ塞げばいいので、どうも気になったんじゃないかと思います。だからこんな風になったのだとすると、何か、律儀さを感じますね。その割には隙間が大き過ぎるような気もするのですが……。


 ちょっとわかりにくいかな。画面に大きな柱が立っていますね。ところが、この柱の用途が不明なのです。何かをぶら下げているわけでもなく、さればとて支えているとも思えず。あまりにも堂々としているので気がつかなかったのですが、ある日「おおっ」と思わず声を上げてしまいました。


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