GL-AR750報告

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 既にGL.iNetGL-MT300N-V2についてまとめて来ましたが、最近これにAR750という上位機種を発見しました。発表されている性能を見るとなかなか良く、MT300Nの欠点を補えそうなので、早速購入。此処にはそれについて報告してみようと思います。

 まず、この二つのルーターの共通性能ですが、

    ・ 第一に、公共無線LAN中継機として作動し、通信を暗号化してくれる。即ち、喫茶店などで暗号化したWi-fiが使える。
    ・ 有線WANポートや、データ共有に使えるUSB端子も備えており、ルーターとしての一通りの性能は持っている。当然、携帯用なので持ち運びがし易く、つまりは旅行先等で自分のLANが組める訳です。したがって、ホテルなどで一度繋げば、家族やグーグルクロームキャスト、アマゾンのファイヤーTVなども使えます。この時、自宅のWi-fiとSSIDやパスワードを揃えておけば、自動的に接続出来ます。クロームキャストなんかはそれ自体でのログイン機能を持っていないので、旅先でログインを要求されると使えませんが、こういった問題が解決します。
    ・ 電源がUSBなので、電池で動く。電車内や喫茶店で、電源に困らない。
    ・ 有線LANと無線LAN中継、携帯電話等を挿してのUSB通信が同時に使え、互いに補完し合うらしい。つまり、どれかに問題があっても他が接続し、実質的にWANが三つある。検査してみると、同時に使用した場合でも、少なくともUSBが優先されることはないようですから、データ量は気にしなくていいみたい。ただしUSBから携帯電話に給電していますので、そちらの電池はともかく、このやり方の時にルーターを電池駆動にするのはきついと思います。もちろん、コンセントに挿していれば問題はありませんが、携帯端末自体がテザリング機能を持っている場合は、実質的に使うことは無い機能でしょう。考えられるのは、実際私のがそうなんですが、携帯端末が5GHzを飛ばせない時に、どうしてもこの周波数を使いたい時か、携帯電話の受信でLANを有線で組みたい場合くらいかなあ。もちろん、そんな場面はまずありません。
    ・ 書いてきた通り、USB端子にはフラッシュメモリーや携帯電話等の別の受信機を挿すことが出来る。このうちメモリーは実際に入れています(大きなデータの転送は流石に遅いけれど、小さいので簡易のメモリーリーダー/ライターに使えます。AR750はマイクロSDカードスロットもあるので、更に有用。常時携帯しているわけですし、複数の端末が接続出来ますから、出先でのデータのやり取りも可能な訳です。これはWAN側からも接続出来るように設定できますが、何故か失敗することもありました。最近は成功しています。余り必要ないけど)が、モデムは持っていないので実験出来ません。携帯電話については上記の通り。また、後で気がついたのですが、単純に給電に回すという手もあります。流石に電池でやっている時は厳しいでしょうが、ホテル等でコンセントに繋いでいるなら、他の端末の充電も同時に出来るわけです。注意点として、出先で紛失した場合のことを考え、メモリーには、余り気密性の高いデータを入れない方が安全なのは言うまでもありません。

 この最後から二番目の「WANが複数」というのは、余りそういうルーターがなくて困っていました。家庭ではTPリンクTL-R470+を使っているのですが、これに辿り着くまで結構な時間が掛かりました。需要がないのは解るのですが、私なりの事情がありましてねえ。
 もちろん欠点もあり、

    ・ 端末との間は暗号化出来るが、その先で公共Wi-fiの間がどう飛んでいるのかが判らない。ことによると、平文かも知れない。
    ・ 最大の問題として、路上や百貨店のフリーWi-fiなど、ログイン型の公共無線LANでしばしば繋がらない。つまり、万能ではない。まあ、ログインしなくていいものは、大抵問題ないようですが。
    ・ どちらも、ステルス化したWi-fiには繋がらない。何度もやってますが、失敗します。手動でSSIDとパスワードを入れるところはあるのになあ。と思っていたら、少なくともAR750の方は成功(MT300Nはやっぱり駄目)しました。どういうわけなんだろう。
    ・ 携帯用に特化している為か、IPv6には対応していないみたいです。まあ、出先では有線でも二重ルーターだし、この辺は仕方ないか。ただ、普段家で使うのに力不足なのは否めません。
    ・ たいした問題ではないのかも知れませんが、暗号化がWEPの時は駄目です。MT300Nは平文、AR750は新しい方の別の暗号化として解釈してしまうらしい。一度だけ北海道のホテルで失敗したので、自宅で実験して、やはり駄目でした。まあ、今時この方式はそうそうないので、余り問題にはならないと思います。それにしてもホテルの方でも、あんな中途半端なことするくらいなら、いっそ暗号化無しにしてくれないものかなあ。
    ・ 説明書や設定画面の日本語がおかしいし、購入時のタイムゾーンが日本に設定されていない。背景が日本じゃないから仕方ないっちゃ仕方ないし、これは自分で何とか出来ますが。

 しかしとりあえずはあちこちで使えますから、データ容量不足に悩まされている場合は有効だし、何よりも宿泊先で動画やその日に撮った写真をクロームキャスト等で見るには大変便利です。

 さて、MT300N-V2との比較も含めて見ていきます。

 まず大きさですが、左のようにこちらの方が少し大き目です。これは仕方ないでしょう。右のようにLAN端子を一つ増やしてありますし、回路にも理由がありそうです。色が白くなり洗練されましたが、MT300Nの黄色も味はあります。こうやって機種毎に変えるのではなく、各色揃えて欲しいなあ。ま、贅沢ですが。

 右のように、USB端子にMT300Nから外してきたバッファローRUF3-PS64G-SVを挿してみました。前と同じく、邪魔にはなりません。

 さて、性能面での比較ですが、

    ・ 何はさておき、5GHz帯が使えるようになった。これで速度面での改善だけではなく、SSIDを二つ持てることになります。上記のようにSSIDやパスワードを自宅のWi-fiと揃えておくのは出先では自動的につながって便利なのですが、逆に自宅でUSBや設定画面に繋げたい時に困ります。これで自宅でも選択的に繋げられますから、メモリーや設定画面への接続も簡単です。下記のゲストポートと適切に併用すれば、色々と使い道が出来るでしょう。
    ・ 公共側が5GHz帯でも使えるようになった。MT300Nでは、端末で見えるのに検索しても引っ掛からない電波があったのですが、5GHzだったのですね。今度は周波数も表示して探してくれます。これで使える場所がかなり増えるでしょう。
    ・ 少し速くなったかも。周波数のせいでしょうか。起動時間は余り変わりません。5秒ばかり遅いかな。有意の差ではないか。
    ・ 一見たいしたことじゃないんですが、USB端子が、他の端子と同じ側です。これは抜けにくくなるという利点になります。
    ・ また、マイクロSDカードスロットも備えているので、メモリーの携帯性は更に良くなりました。写真のように、一見判りません。USBメモリーと併用も可能です。先に述べたように、出先には、紛失してまずいデータは持っていかないようにしましょう。

 新しい欠点としては、

    ・ 5GHz帯の電波干渉を避ける為のDFS機能が使用する52から140チャンネルに対応していない。これは、場所によっては問題になります。自宅での場合は、チャンネルを固定しておけば済むことですが。
    ・ 後はそうだなあ、値段は置いとくとして、上記の通り少し大きい。他には消費電力が少し上がった(2.5W以下から6Wに)けど、電池のちはまだ判りません。

 設定はMT300Nとそれ程変わらないのでそちらまたはメーカーのページを御覧下さい。ちょっとしたコツとして、設定画面に辿り着くにはブラウザで「192.168.8.1」に行くだけなんですが、この時スマートフォンのようにそれ自体が接続の機能を持っている機械の場合、上手く繋がらないことがあります。その為、機内モードなどでSIMカードを一時的に止めておくパソコンで有線で繋ぐ時もWi-fiは切っておかねばなりません。これは、公共無線を検索する時も同じです。
 因みに、ゲストポートは別の系列のLANを組みます。したがって、メインのLANは設定やメモリー用に特化しておき、ゲストポートを家庭のSSIDと一致させるという手もあります。これで家族やクロームキャストも、2.4GHzと5GHzの両方を使えるようになります。ただし、ゲストポートはメインのSSIDからは切り離される為、設定画面やUSBメモリーには接続出来ません。そちらをコントロールするには繋ぎ替える必要があります。これは2.4GHz帯だけですが、MT300Nでも可能です。
 Wi-fiを見つけたら、公共無線LANが暗号化されている時はパスワードを設定、平文や有線ならそのまま。公共無線LANに接続が完了すると、しばらくの間端末との接続が切れますが、すぐに繋がります。問題は、上記のように暗号化されていない無線LANで、ログインを必要とする物です(ログイン無しなら問題なし)。此処でしばしば失敗します。それが最大の問題点。あとは普通に使うだけです。

 という訳で、以下に実際公共Wi-fiに繋いでみた結果を一覧にしておきます。向こうの仕様も変わるでしょうから、これは常に暫定です。その点、お含みおき下さい。また、MT300Nでの結果も下に掲載しておきました。多分同じだと思いますので、併せてご参照下さい。

 何とはなしにアイウエオ順。速さはベンチマークテストではなく、体感です。同じ物でも、日によって変わり得るので。

GL-AR750の結果

名称
GHz
可否
プロバイダー
暗号化
ログイン
速さ
確認日
備考

GL-MT300N-V2の結果

名称
可否
プロバイダー
暗号化
ログイン
速さ
確認日
備考

 とりあえずホテルや喫茶店で安全に使え、動画等も見られるので、六千円以下なら充分かなあと思いますです、はい。

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