コルト・シングルアクションアーミー ピースメイカー


 パイソンのところにも書いたように、私の銃の出自はマカロニ・ウェスタンです。それで、西部劇に出て来る銃に魅かれるのは必然というか、何というか。

 この3丁はタナカワークス社製で、そもそもこの会社以外にピースメイカーが見当たらないこともあったのですが、実は独自の面白い機構を持っています。弾を込めるシリンダーが、本体から外れるんです。おかげで、大抵のガスガンに付いている握りの下のガス注入用の穴がありません。何となれば、シリンダーがガスタンクを兼ねていて、外した時に隠し穴から直接注入出来るようになっているからです。これは結構いい仕掛け。ただ、うっかり撃鉄を後ろから押すとガスが全部吐き出されちゃうので、その点は注意が必要ですね。
 でも、この機構のためにカートリッジ式に変更するのは難しいでしょうねえ。ガスを入れる容積がなくなっちゃう。

 機種は上から順に、キャバルリー(騎兵向け7.5インチ)、アーティラリー(砲兵向け5.5インチ)、シビリアン(市民向け4.5インチ)で、キャバルリーのみタナカ独自のミッドナイトゴールド。握りはアーティラリーがアジャックス製パールブラック、後二つがアルタモントの木製に代えてあります。
 実はこれも紆余曲折がありまして、最初に店で見て買ったのがキャバルリー。これに木製握りを付けると大変美しいんですが、どうも長過ぎるような気がします。それで調べてみたら、これは騎兵向けとあります。ううむ、そうなのか。やはりここは市民向けが欲しい。で、シビリアンを注文。いいバランスですよね。
 それで満足すべきだったんですが、西部劇について調べているうちに、またまた別のことに気がつきます。「主人公はアーティラリー、悪役がキャバルリー、シビリアンはその他大勢のパターンが多い」とあるではありませんか。
 ということで、主人公の使うアーティラリーを注文し、ここに目出度く3丁が揃ったのでした。

 一つ注意なんですが、アーティラリーについているアジャックスの握りは、余り強く螺子を締めると割れます。だから実はこれ、2代目なんです。
 流石に二度目は反省して、精密ドライバーで締めました。これなら強くしても、握りが細いから限界があります。何せ一万円を越える握りなので、皆さんもご注意下さい。経験から書いておきます。

 あ、あと命中性能ですが、これはやはりバレルが長いキャバルリーがいいようですね。それから、「フロントサイトが高過ぎる」との声もありますが、今は真ん中辺りに筋が切ってあるので、これを目印にするといいでしょう。ご参考までに――。


宇宙暦40年5月28日


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