渓流刀105mm青クルミ

豊国鍛工場(日本) 24,000円

全長220mm/刃渡り105mm 鋼材/鍛錬ダマスカス31枚重ね・青紙2号  ハンドル材/クルミ


 私は所謂カスタムナイフは一つも持っていません。普段使うには高すぎるし、ファクトリーナイフでいいものがちゃんとあるからです。
 ただ、この和式ナイフは、その中ではどちらかというと手作り性が高く、カスタムに近いものです。通販で注文したら「今品切れなので、作ってからお送りします」という返事があり、そうだなあ、2、3週間はかかったでしょうか。
 したがって、所有するものの中ではもっとも値が張り、定価で2万4千円です。ただ、テレビで紹介されたキャンペーンで割引になったので、それよりは安かったのですが――。
 ダマスカス鋼のナイフは初めてです。前から一つは欲しかったのですが、なかなか手が出る値段のものはなかったためです。また、和式ナイフも初体験。御覧のように、金属を重ねた模様が出ています。これで、欲しかったタイプが一辺で手に入ったことになります。
 使ってみた感想は、小型・携帯可の出刃包丁というところでしょうか。刃が結構厚いので、とても丈夫です。魚の鱗とかを剥がすのにいいでしょう。その反面、柳刃のように薄くないので、刺身を引くのには向いていないかも知れません。
 ちをっとあれだったのは、シースが木製かと思ったら皮だったことです。ホームページの写真を見ると木に見えるのですが、カタログを見たらちゃんと皮でした。木のシースは欲しいなあと思っているのですが、これだけ別に売ってはいないようです。残念。

 その後の展開を期しておきます(宇宙暦44年5月1日)。
 和式ナイフは手入れが面倒、と本にありましたが、確かに純粋なステンレスより錆び易いようです。もっともこれは、和式というより、このダマスカス鋼素材の特質かも知れませんが――。
 そこで一度錆を落としてからは、なるべくきちんと水を拭く様に心掛けています。これでほとんど問題はありません。本当は油を塗っておけば良いのでしょうが、料理の度に拭うのは流石に大変(そんなこと言うな、の声在りそう)だし、味に影響が出そうでしてねえ。
 それで、最初は錆落とし剤を使っていたのですが、これは実は腐食性があります。その後コンパウンドで充分だと判りましたから、以後そうしています。要するに金属磨きで落とす方が良い訳ですね。
 さて、最近私は日本刀(短刀)の真剣を手に入れた為、荒砥石と仕上げ用の青砥石、更に棟の磨き棒を買いました。これらでダマスカス鋼の表面を磨くと、大変美しく仕上がります。更に、表面状態が良くなって湿気が溜まらないのか、錆も出なくなりました。切れ味も上々、現在もっとも気に入ったナイフになっています。しかし、写真を撮るのは難しいですなあ。


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