音色と鍵盤のタッチはそこそこといったところか。サンプリングの発達で単音ならかなり本物のピアノに近くなったし、ダンパーを踏んだ時の共振もがんばっている。それに、ローランドはローズ・ピアノの再現にも力を入れていた会社だから、電気ピアノは非常にいい音が出た。
問題はオルガン系で、ベロシティでレスリーのスピードをシミュレートするのはいいとして、最初から鍵盤スプリットにしてあるのはいかがなものか。音をミックスする機能もついているくらいだから、スプリットを自分で設定する機能くらいつけられたと思うのだが……。右手と左手と違う音「しか」出せないのは問題だと思う
あと、リバーヴの係り具合が今一つである。浅い方の設定はまず使うことはないと思うので、全体としてもう一つ深めがあった方が良い。更に、スイッチを切っても設定は引き継いで欲しい。ハードウェアのボタンなら出来ることが、ソフトウェア化して不便になったというところか。
しかしまあ、音が小さくなるのは夜中の練習にもいいし、オーディオとあわせて練習するにも便利だ。その点だけは確かである。
なお、説明書には外部MIDI機器でプログラムチェンジ信号を送った時の動作について書かれていません(別売の説明書があるとか言ってます)。仕方がないから、自分で送信して実験してみました。以下にそれを書いておきますが、もしも間違っていたらすみません。
プログラムチェンジ番号 | 音色 |
---|---|
1 | グランドピアノ |
2 | ブライトピアノ |
56 | グランドピアノ/アコースティック・ベース |
57 | グランドピアノ/ストリングス |
3 | ステージ・ローズ |
4 | エレクトリック・ピアノ |
58 | ビブラフォン |
59 | ステージ・ローズ/エレキ・ベース |
5 | ハープシコード |
6 | オルガン・フルート |
60 | クラビ |
61 | ハープシコード/ストリングス |
7 | パイプ・オルガン |
8 | ロータリー・オルガン |
62 | パイプ・オルガン/ストリングス |
63 | ジャズ・オルガン/ロータリー・オルガン |
9 | ストリングス |
10 | クワイア |
64 | ストリングス+ブラス |
65 | フルート/ストリングス |
12〜27、29〜40、42〜49、51〜54 | 音をミックスする領域ですが、完全には解析出来ていません。 |
11、28、41、50、55、および66以降 | 無視していると思われます |