平田眞紀子のSFベスト10


    ロボット〜帝国〜ファウンデーション・シリーズ  アイザック・アシモフ
    宇宙大作戦シリーズジェイムズ・ブリッシュ
    百億の昼と千億の夜光瀬龍
    デューン・シリーズフランク・ハーバート
    バベル17サミュエル・R・ディレーニイ
    竜の卵ロバート・L・フォワード
    ダウンビロウ・ステーションC・J・チェリイ
    幼年期の終りアーサー・C・クラーク
    エンダーのゲームオーソン・スコット・カード
    響きと怒りウィリアム・フォークナー

 これは、平田真夫の妻、眞紀子のベスト10です。夫と共通しているのはわずかに3点。まあ、夫婦なんてそんなものでしょう。ちなみに我々は、基本的な趣味はSF・音楽と共通しているくせに、好きな作家・作曲家に関しては全くといっていい程、異なっています。結婚する時、二重に持っていた本はほんの数冊で、重なっているので売りに出したレコードは、ベンヤミニの演奏しているバルトークのビオラ協奏曲一枚しかなかったように記憶しています。今だって、「ひょっとしてダンナも買っちゃって重なるかなあ」と買う前に心配するのは、「美味しんぼ」の新刊がでてるのを本屋で見る時くらいです。
 さて少し、コメントを書かせて下さい。まず、日本人の作品が1点しかはいってないのですが、これは私の読書傾向が主にアメリカのSFに偏っており、日本の有名な作品をほとんど読んでいないためです。ただ、もしこのベスト10に次点を加えるとしたら、そこには日本人作家の作品を置きたいと思います。例えば、新井素子さんの「いつか猫になる日まで」なんかいいな。
 「エンダーのゲーム」は長編の方です。短編の方がまとまっているという意見も聞きますが、私は長編の方がテーマに広がりがあると思う。
 「宇宙大作戦シリーズ」については、迷いました。他の作品と比べてここにならべるには、やはり見劣りがします。でも、ここにスタートレックに関する何かを入れなかったら私のベスト10にはなりません。スタートレックは私にとってそんな存在です。ですからブリッシュのノヴェライゼーションに代表として登場してもらいました。ほんとうはSTクラシック、ST:TNG、映画、ファンノベル、そしてそれらの世界の創造者であるジーン・ロッデンベリーを含めて、ベスト10にノミネートしたい気持ちです。
 一番最後の「響きと怒り」は全くSFではありませんが、他のもろもろのSF作品を落としてでもどうしても入れたい一作です。ちなみにこれは私が卒論に取り上げた作品であり、私見ですがアメリカ文学の最高傑作のうちの1つといえるでしょう。このベスト10をご覧になった方が、ちょっと読んでみようかなと思っていただければ幸いです。

宇宙暦28年10月31日)


平田真夫のSFベスト10
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