XX.真実審判師

       筆者は帝国とアラキスの歴史を探るとき、薬物中毒と精神能力の関連について、無視出来ないほどの多様性があることを痛感している。すべての筆頭にあがるメランジ、猛毒を持つ生命の水、メンタートの使用するサフォ、そしてこの真実審判師である。
       彼女達の使用する意識スペクトラムの麻薬は数種類ある。おそらくはエカツがその産地であろう。それらの中毒下にあって真実審判催眠状態に入ったベネ・ゲセリットの教母には、意識的な虚為を隠すことはほとんど不可能になる。これを破ったものは、神皇帝レトとその妹ガニマ以外には未だ一人もいない。彼ら二人は、自身の虚為を無意識の中に隠すことによってこれに成功したのである。
       この占いが成立した時代には、真実審判師はほぼ無制限の状況感得装置だったにちがいない。ベネ・ゲセリット起源のカードの中では、もっとも彼女達の自我がはっきりしているものである。

    正位置の意味

      真実、暴露、発見、探求、決定、

    逆位置の意味

      嘘、過ち、不確定、あいまいな状況、

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