XII.ゴム・ジャバール

       このカードは、文字通りの意味にとっても何もわからない。ゴム・ジャバールとはメタ・シアン化物を先端につけた特殊な毒針のことで、この絵の女性(ベネ・ゲセリットの学生監)が左手に持っているものである。聖ナイフのエイリアがハルコンネン男爵の殺害に使ったのもこれであった。しかしここでは同時に、絵に書かれたベネ・ゲセリットが右手に持っている箱のほうにも注意していただきたい(これは、Iのベネ・ゲセリットのカードにも出ている)。これと毒針が組み合わさったとき、ゴム・ジャバールは特別な意味を持つのである。
       ムアドディブ伝説の冒頭において、教母ガイウス・ヘレン・モヒアムが彼に与えたテストを思い出していただきたい。この箱の中には「苦痛」があり、しかし「人間」としてこれに耐えたものだけが、ゴム・ジャバールから生き残ることができるのであった。ムアドディブは、見事にそのテストに合格している。このカードはそのような試練を意味するのだ。

    正位置の意味

      試練、試験、戦いの予感、脱皮、成熟への鍵、

    逆位置の意味

      試練に敗れる、未成熟に終わる、逃走、

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